物で溢れた部屋、想像しただけでも落ち着きませんね。
手の届く範囲にものがあるほうが落ち着くし、出しっぱなしのほうが、探す手間が省けていいというツワモノもいてますが、ちらかった部屋はストレスを感じるものです。
物の少なかった昔、日本では、部屋にあるものといえば、ちゃぶ台と衣類をいれておく箪笥ぐらい。布団などの寝具は押入れに、火鉢などの家財道具は物置や納戸にしまい必要に応じて部屋に運ぶといった質素かつシンプルな生活がなされていました。
朝がきたら、布団をあげ、ちゃぶ台で食事をする。ひとつの部屋を多目的に使うスタイルはまるで劇場のよう。日本の家は「劇場型」といわれるゆえんです。
これに対し、欧米では、部屋に重厚で装飾的な家具を置き、リビングには絵画や彫刻、食器でさえ、インテリアの一部として、ガラス棚に収納し、「博物館型」の住居といわれています。
収納で言えば、日本は劇場型の「隠す収納」、欧米は博物館型の「見せる収納」
収納の広さ(隠す収納)は一般的に家の面積の8%ほど必要と言われています。30坪の家なら4畳半の部屋ひとつほど。地方の家だったらまだしも、限られた面積の都会の家ではそれだけの収納を確保するのはちょ無理かもしれません。
収納術や整理法など昨今取り上げられることが多いですが、物に振り回され、生活空間としての、部屋の快適性が失われないためにも、根本的に、「物を持つ基準を自覚する」ことが、難しいですけど、大事なことかもしれません。